『金スマ』でToshiが語った洗脳体験がホラー映画より怖い

『金スマ』で元XJAPANのToshiの洗脳騒動の一部始終についてが放送されていました。

見ながらまとめていたんですが、これもうちょっとしたホラーですよ。

僕も色々な自己啓発セミナーとかに参加してきましたが、さすがにここまでのものはないです。もはやこれはカルトですね。

 

 

■XJAPANの成功とその影にあるもの


 

XJAPANとして日本の音楽シーンを席巻し、大成功を収めたToshi。

しかし、事務所社長をしていた長兄はToshiらが稼いだ金で豪遊し、母親は無断でファンを家に招き入れ、子どもの頃の写真などを見せてファンからお金をもらっていたり、長兄に代わって社長を務めた友人とは金銭トラブルで揉めるなど、強欲さや貪欲さに振り回されてしまう。

その結果、人間不信になる。まぁ、そりゃそうですよね。

周りの人間が豹変したことに対し、もちろんその当人を責めるのだが、同時に自分自身も責めていたのだという。

失望と孤独に包まれたToshiは、ある人物との出会いによって変わっていくのです。

 

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ミュージカルでToshiの相手役オーディションで気になった女優で、後にToshiの嫁となる守谷香だった。

友人関係が続いていたが、後に交際。

海外ツアーなどで活動が激しくなり、心身ともに疲弊したToshiに彼女は優しい言葉をかけ続けた。

「かっこつけなくていい」
「もっと自然に」
「ありのままでいい」
「金髪もメイクもいらない」

と、素の自分で望むことを提言。

 

まぁ、これ自体は別に悪いことじゃないと思いますけどね。

ただ、XJAPANとしてのスタイルからは逸脱してました。他の4人が従来通りのビジュアル系ファッションだったので。

そんなこんなで4年の交際を経て、97年に結婚(2010年に離婚)。

 

 

■洗脳地獄へ歩き始めるToshi


 

そんなある日、CDから音楽を聴いて涙する彼女はToshiにこう言う。

「XJAPANなんてやめたらいい」
「みんなToshiを都合の良く利用しようとしている」

など、急に感情的になりながら捲くし立てた。

 

そして後にわかったのだが、この時にかけていたCDは洗脳する団体の主催者が作った曲とのこと。

人間不信に陥っていたToshiにとって、唯一の心の支えだった彼女の言葉はToshiに深く刺さる。

そして、ついにToshiはYOSHIKIに「脱退」という言葉を告げるのだった。

 

ちょっと待って

 

結果としてToshiは身近な人間関係を全て断絶してしまう。

その4ヵ月後、Toshiは初めて洗脳セミナーに参加する。

そして壇上に立ったのが自称ミュージシャンのMASAYAで、洗脳セミナーの主催者だった。

 

BGMに合わせて歌いだすMASAYAとそれを聞きながら泣き出す参加者。

最初は「変だな」と思ったToshiも時間の経過とともに「泣いていない自分が変なのか?」と思い始める。

セミナー終了後にMASAYAと会うことになったToshi。そして「特別に」Toshiにだけセミナーの話もする。

 

 

■新しい自分という甘美な誘惑


 

後日、「特別になんてありがたいな」と思ったToshiにセミナー開催の連絡が届くが、風邪を引いて寝込んでしまっていた。

しかし、元嫁である彼女は「本当に生まれ変わろうとしていることに対して、あなたのエゴが怖がって、本質に向かわせないようにしている。それに負けないで」と言う。

しかしながらToshiは「こんなに真剣に思ってくれているのか」と思ったそうです。

 

疲れた

 

見学後、申込用紙が渡され、「今、自分で決めてください。今決めないのはあなたのパターンです。」「これを受けないと今と何も変わらない」といわれるToshi。

熱で意識朦朧としていたToshiは説得に負け、セミナーの参加用紙にサインし、妻との参加費用14万円を払った。

 

Toshiとしては芸能人ということもあり、「あまりそういうものに関わらない方がいいんじゃないか」という思いがあったが、元妻が非常に熱心に積極的に誘ってくるので最終的には参加することになる。

一方、Toshiの後任は考えられないYOSHIKIらはXJAPANの解散を発表する。

 

 

■セミナー1日目


 

Toshiは3日間の自己啓発セミナーに参加。

1日目は「自分を見るトレーニング」ということで、まずは「10分間自由に過ごしてください→その10分間の行動があなたの人生そのもの」というコンボを炸裂させる。

例えば周りの様子を伺ってそわそわしている人なら、いつも他人の目を気にして生きている、とか。

 

次は「出会いの実習」というもの。

無作為に相手と出会い、「近づきにくい」「近づきやすい」「わかりません」のどれかを伝えるというもの。

(これ、別のやり方なら指1本から4本のどれかを提示するやつと同じかなと。)

 

近づきすぎ

 

Toshiは出会った人ほぼ全員に「近づきにくい」と言われ、Toshiのライフはもうゼロよーーー!

またToshiが「近づきやすい」と言われたいがために、相手に対して「近づきやすい」と言っていたのではないかと指摘され、さらにハートをぐっと掴まれる。

 

で、これ後でわかったことらしいのですが、参加者全員がセミナー団体のスタッフだったそうです。

(つーか、スタッフというか再受講者じゃね?)

だいたい何回か受けると、色々とわかってきますからね。そこでの立ち居振る舞いとか。

 

 

■セミナー2日目


 

2日目、まずは「シェア」という実習がスタート。

幼少期に受けた悲しい経験を告白しあうというもので、これも割とポピュラーなもの。苦しみや悲しみを共有し分かち合うもので、これにより参加者の結びつきが強くなる。

他にも痛い思い出を別の解釈にすりかえることで、過去を改ざんしていく。

 

次は「セラピー」という実習。

このセミナーでは自分の中の恨みや怒りを体で表現するというもの。

例えば床に丸めたマットを憎い相手に見立てて、怒りの言葉をぶつけたり、殴ったりするなど。

 

こっちくんな!

 

周りも煽ってくるので錯乱状態になり、怒りに支配され、記憶は歪められていく。

(あー、なんか似たようなことやったことあるわ、ここまで激しくはないけど・笑)

 

そして「フィードバック」という実習。

罵倒や暴力など、キツイことを言われたり、責められたりして、自尊心を砕く。

そして最後に温かく抱きしめ、心の拠り所となっていく。

 

 

■セミナー3日目


 

3日目は「卒業式」という実習。

全ての工程が終わった参加者は主催者から花束を渡され、祝福されながら卒業していく。

(これもやったわー)

僕はあんまりそーゆーのなかったんですが、人によっては「新しく生まれ変わったぞ」という感じになるみたいです。

 

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セミナーを通してアメとムチ(罵倒の言葉と賞賛の言葉)を繰り返されると、「逃げたい・辞めたい=悪」という風に考え始める。

(これは経験ありますわ・苦笑)

しかし、これは序章に過ぎなかったのでした・・。

 

 

■地獄の12年間で何があったのか?


 

その後もセミナーに通い続けたToshiは、1回数十万円のセミナーにも参加していく。

では、なぜそんなに簡単にお金を払っていたのか?

もちろんXJAPANで稼いだお金もあったのでしょうけれど、「自我が強いオマエが金を使うと地球が破壊されるが、自我が薄い私が使うと地球貢献になる」というよくわからんことを刷り込まれ、結果的に「彼にお金を使ってもらうことは素晴らしい」という考えに至ったそうです。

 

お金がない

 

そして、結婚から10ヶ月でXJAPAN時代に蓄えた数千万円を使い果たしたのでした。

その後、XJAPANのラストライブ、HIDEが他界。そして週刊誌に洗脳騒動として記事が掲載。

結果としてToshiとしての営業活動ができなくなったため、団体のスタッフとして働いたり、ドサ周りすることになる。

 

 

■洗脳に気づいた些細な違和感、そして逃亡へ


 

そんなToshiだったが、初めて主催者を疑うキッカケが訪れる。

それが「XJAPAN再結成の話」だった。

それ自体には難色を示していた主催者だったが、「ギャラが3億円」という話を聞いて、目の色が変わった。

「XJAPANは悪の権化」とまで言っていた主催者だったにも関わらず、「XJAPANの再結成を猛プッシュ」する態度に納得ができず、そこから少しずつ穴が開き始める。

 

初めて元妻に反抗を試みるも、それが原因でさらに暴力が悪化。

もはやトレーニングとか学びとは関係のない罵倒や暴力に対し、ついにToshiは逃亡を決意。

そして逃亡決行当日、それまで電話にも一切出ずに行方をくらましていたのだが、レコーディング会場につくとそこには元妻が。

もう完全にホラーですよ。

 

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結局、レコーディング終了後に拉致されてしまう。

その後、営業周りのリハーサル中に長年のストレスや暴力により体が悲鳴をあげ、そのまま病院へ搬送される。

そして、このイベントに呼んでくれた会社の社長との出会いが洗脳から抜け出すキッカケとなる。

 

その社長が「奥さんにも連絡しておきました」と言ったことでToshiは恐怖に怯え、半狂乱に。

その様子を見た社長は、知人である警察関係者にToshiを匿わせた。そして洗脳から抜け出し、ついに団体と決別することになる。

しかし、その間に失ったものは大きく、金銭的なものだけでも10億円以上となった。

 

 

■見終わっての感想


 

怖い、ただただ怖い。さすがにこのレベルのは受けたことないので。

ただね、これに近いものって普通に僕らのすぐ傍にあります。

例えば、ブラック企業とか、あとは古い体質の体育会系とか(※カルト宗教とかねずみ講とかはもはや代表的なものなので、わざわざ言う必要もないと思いますし)

僕が偉そうにブラック企業に対してあーだこーだ言うのは、別に「労働環境がー」とか殊勲なことを言うつもりなんてなく、こーゆーのが背景というか根本にあると思っているからです。

 

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Toshiは12年間という時間と10億円以上のお金、そして自己破産と、人生がめちゃくちゃになりましたが、才能があるためやっていけています。助けてくれる人も多かったでしょう。

しかし、一個人だと必ずしもそうはいかないこともある。体を壊して働けなくなっても、親が他界していたり、兄弟や恋人もいないとなると、どうしようもなくなる。

人間は機械と違って心や体が壊れたからといって部品を交換できるわけでもないし、そう簡単には治らない。また治すのにも多大な時間がかかる、人生は有限なのに。

 

だから『金スマ』やToshiの『洗脳』という本を読んで、「Toshiもバカだな」と思うのは非常に浅はかです。だって、あなた自身が既にその洗脳下にある可能性だってあるわけだし。

「いやいや、自分はそんなことないよ」と思ったなら、たぶんこの記事もそうだしテレビや本で語っていることをちゃんと理解していません。

 

有名な話ですが、「洗脳されている時は気づかない」ものです。

僕だってこんな偉そうに言っていますが、Aという洗脳から解けてもBという新しい洗脳をされている可能性だってあるわけです。

少なくともそういった考えは頭の端っこに持っておいた方がいい、どんな些細なことであっても。

情報弱者に対する仕掛けなんて、この世には山ほどありますから。

 

『洗脳 地獄の12年からの生還』

 

 

■最後に


 

僕も実際に自己啓発セミナーを何度か受けたことあり、ライトなものからハードなものがあるのも知っています。

ライトなものなら普通の人が参加しても得れるものがあると思いますが、ハードなものは良し悪しですね。

 

僕も1日8時間ずっと会場に閉じ込められて行うものとか、「私は神だ」と言いながら主催者が登場するものとか、色々と参加したことがあります。

さすがに「私は神だ」発言は冷ややかな目で見ていましたけど(苦笑)

 

でも、世の中にはそーゆーのがたくさんあります。

パッと見ではわからないようなものもあるし、本当に役立つものもありますが、「自分に合うかどうか」「大多数の人に理解を得られたり、応援されるかどうか」という視点も持っておきたいものですね。

 

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